
学生時代、何もかもが上手くいかない日が続いていた頃。
朝起きても、学校に行っても、何ひとつ心が動かない。
ただ「今日も乗り切ればいいか」と思いながら、無感情な日々を繰り返していた。
そんなある日、ふと立ち寄ったCDショップで流れていた一曲――
それがGLAYの「生きてく強さ」だった。
アラフォーの私はドンピシャGLAY世代である。
努力は必ず実るわけではないけど、それでも前を向いて歩いていこう。
あのイントロ、TERUの真っすぐで切実な歌声、言葉の一つひとつが、まるで自分の気持ちを代弁しているかのようで。
不意に涙がこぼれた。
歌の中で繰り返される“生きてく強さ”というフレーズは、
「強くならなきゃ」っていう押しつけじゃなくて、
「弱くても、迷ってても、生きてることが強さなんだよ」って
そっと背中を押してくれるような優しさに満ちていた。
GLAYのメンバー自身も、下積み時代は過酷だったと聞く。
TERUが新聞配達をしながらバンドを続けていた話や、
函館から上京して、なかなか芽が出ずに苦しんだエピソードは有名だ。
だけど彼らは、音楽をやめなかった。
信じるものを抱きしめて、がむしゃらに進み続けた。
その過程で生まれたのが、この「生きてく強さ」なのかもしれない。
人生には、時に立ち止まってしまう瞬間がある。
進む意味がわからなくなる時も、誰にでもある。
でも、そんな時こそ大切なのは、“止まらずに、生きてく”こと。
それが、GLAYが教えてくれた“強さ”の本当の意味だと、今なら思う。
どんなに小さな一歩でもいい。
迷っても、転んでも、泣きながらでも――
それでも前に進んでいけるなら、それはもう「強さ」なんだ。
人生に迷ったとき、心が折れそうになったとき、
あの歌を思い出してみてほしい。
「生きてく強さ」って、誰かと比べるものじゃない。
今この瞬間を、ただ懸命に生きてるあなたに、ちゃんと宿っているから。
興味持ってくださった方聴いてみてください。
(文/構成:田中)
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